就学相談に申し込もう
年長の年になると、早々に来年度の就学について考えなくてはいけない時期がやってきます。
レオは療育センターに通園していたので、療育センターで就学に関する説明会があり、そこで就学活動の流れを学ぶことになりました。
(住んでる自治体によって、流れや名称の違いは多少あると思います)
まず、就学に関する説明会は年長の5月に開催されました。
そこで、レオの就学先を決めるにあたって、教育委員会で就学相談というものを受けなくてはいけないことを知りました。
まず、教育委員会に、就学相談を申し込むのです。
就学相談とは、子供の個々の力を十分に伸ばすためにはどんな支援や教育環境が必要なのか、児童、保護者、教育委員会の間でともに考え、就学先を決定することです。
希望する就学先は?
選択できる就学先として
・一般学級
・一般学級+通級指導教室
・特別支援学級
・特別支援学校
以上の4つがありましたが、レオはこの時点で中度の知的障害があったので、一般学級のお勉強はとてもできそうにありません。
というわけで、一般学級も通級も考えていませんでした。
そうなると、校区の小学校の特別支援学級がいいのか?
実はレオが年少の時から、小学校の特別支援学級は見学に行っていました。
どういった支援が受けられるのか、どういった環境なのか、早めに知っておきたかったからです。
実際に見学してみて受けた印象は「軽度の子が中心なんだなあ」ということでした。
・子供達が、先生やクラスメイトと言葉でコミュニケーションを取っている
・席に座って先生やクラスメイトの話を聞いている
・トイレは一人で行って、一人で帰ってきている
・休み時間は遊びに出かけても、チャイムが鳴ったらちゃんと帰ってきている
どれもレオには無理だなあと感じたことです。
当時のレオは、
・トイレが一人でできない(尿意を大人にうまく伝えられないし、トイレ行った時の後始末も一人ではできない)
・食事が下手。スプーン、フォークは使えるけれど、食べこぼしがひどい。手づかみするときもある
・着替えもファスナーやボタンが難しく、前後や左右を間違うことがある
・興味のないものを前にすると座ってられず離席してしまう
これは・・・集団生活で力を伸ばそう!というより、まず身辺自立を目標に頑張ろうね!というレベルですよね。
そして、特別支援学級は20人近い生徒数に先生が3人でした。
軽度の子が多いとはいっても、そこは特別な対応が必要な子達が集まるクラスです。
先生の数が十分足りているという状況ではなかったと思います。
そんなクラスで、言葉が出ないレオが困っていたとしても、気づいてもらえないんじゃないか?と思いました。
だって、レオは「せんせい」と声をかけることもできないのだから。
その点、支援学校は大人の目が圧倒的に多いのです。レオには、より手厚い配慮が必要だと思いました。
(実際、特別支援学校の小学部1年生のレオのクラスは生徒7人に対し、担任の先生が5人です)
※公立小学校の特別支援学級は、学校によって規模や対応がかなり違うので、通う予定の小学校は必ず見学に行ったほうがいいです。これは、レオの校区の小学校の支援学級の様子であって、他の小学校が同じとは限りません。療育センターのようなきめ細かい対応を行っている学校もあれば、特別支援学級としてうまく機能していない学校もあるかもしれません。
そして、ポイントはもう一つ。
レオが集団生活で、お友達と近い距離で過ごすことを楽しめるかどうか、ということ。
たとえ、身辺自立が不十分でも、お友達と一緒に遊びたい!という気持ちが強い子であれば、小学校を選んだかもしれません。
でも、当時のレオは、まだ自分の世界の安定を求めていて、同年代の子供との繋がりを求めているようには見えませんでした。
以上のことから、レオの希望の就学先は、特別支援学校で行こう!と決めました。
説明会の後、すぐに就学相談の申込書に希望の就学先を書いて、教育委員会に提出しました。
(もし、父親と母親で希望の就学先が違うとしたら、就学相談の場がやってくる前に、両親で希望先は一致させておいたほうがいいです。両親が同じ考えかどうか、実際に聞かれました。)
レオは5月に申込書を提出し、就学相談の案内があったのは7月でした。
ここで大事なのは、希望の就学先を出したとしても、それが必ず通るわけではないということ。
親の希望はあくまで親の希望。就学相談で発達検査や知能検査を行うことも多いです。
集団の中で、子供がどういう行動をするかもチェックされます。
その結果、教育委員会の意見が異なる場合もあるのです。
次回は、レオの実際の就学相談がどんな感じだったかを書いていきたいと思います。